インスタントコーヒーの楽しみ方HOW TO ENJOY COFFEE

いつでもどこでも・あの人流

寝起きと休憩の「小さなご褒美」を
共に過ごすための人生の相棒
落語家・柳亭小痴楽さん

2019年に真打に昇進した若手を代表する人気落語家の柳亭小痴楽さん。二ツ目時代の2013年に落語芸術協会に所属する同期の落語家・講談師11人と噺家ユニット「成金」(現在は解散)を結成。初心者の入門的な立ち位置として話題の「渋谷らくご」にも参加したり、積極的に落語会を開催して発展に努めています。そんな小痴楽さんは1日10杯ほど飲むという大のコーヒー好き。最初に飲んだのは驚くことに幼少期の頃からという小痴楽さんが、いつ、どんな風にインスタントコーヒーを楽しむのか、お伺いしました。

Interview

コーヒーが相当お好きだとお伺いしております。どのようなタイミングで飲まれるのでしょうか?

小痴楽朝にまずカミさんにいれてもらったインスタントコーヒーを飲んで、コーヒーに起こしてもらっています。「朝は何があろうとコーヒーを置いておいて」と言っているんですよ。ウダウダとしながら1杯飲んで、身支度をし終える1時間半くらいの間に合計で2杯は飲みますかね。それで、自分が起きてもカミさんがコーヒーをいれてなかったら「あと5分寝る」なんてこともあって、時代に合わな過ぎる(笑)。カミさんもえらいもんで、伝えた時間より早く起こしませんけどね。ただ、仕事が休みの日は、僕が豆を挽いてドリップを淹れるという、ひとつ面倒なことをします。それをしないと、1日が億劫になっちゃう気がするんですよ。
あとは仕事で外に出たとき、高座の合間や移動で1時間くらい空いていれば喫茶店に入ってコーヒーを飲んでいます。インスタントコーヒー、ドリップ、ポーションなど気分によって飲み分けていますが、平均して1日10杯くらいは飲んでいます。

かなりお好きなようですが、好みの味や飲み方を教えてください。

小痴楽味は苦味が強いもの。それで、最初のひと口は舌がチクチクしてヤケドしそうなほどの熱々がいいですね。自分でいれる時は90℃くらいのお湯を使っているんじゃないでしょうか。その熱さがだんだん冷めていったところで、最後の一口をグイッと飲み干す。お風呂は47℃くらいで入るし、味が濃い食べ物が好きだから、全般に刺激が好きなのでしょう。そんな感じなので、インスタントコーヒーならスプーン3杯分くらいの濃さが好みですかねぇ。インスタントコーヒーは、他の人が作ったもので「薄い」と思っても足せますし、自分の好みの濃さに作れるところがいいところですよね。

コーヒーはいつ頃から飲み始めたのでしょう?

小痴楽幼少期の頃からです。あとになって母ちゃんが「ビックリした」と教えてくれました。当時コーヒーを飲んでいる写真が残っているのですが、飲んでいた覚えがないから最初の味の記憶もありません。ただ、小学校6年生のころには、確実に「コーヒーの味が好き」で飲んでいましたね。

その環境にあったということは、コーヒーが好きなご家庭なのですね。

小痴楽実家の家族全員コーヒーが好きでしたねぇ。でも、飲み方はそれぞれ。父ちゃんは砂糖、母ちゃんはミルク、兄貴は砂糖とミルクを入れていて、僕はブラックで子供新聞を読みながら飲んでいました。当時から今までずっと、コーヒーはブラック……え、早いですか? 最初は大人の真似をして口にしただけで、砂糖を入れる飲み物という概念がなかっただけでしょう。何か入れるっていうひと手間を面倒がる性格もあると思うのですが、ポットに入れてテーブルに置かれていた角砂糖はお菓子だと思っていて、コーヒーと関係なくおやつのつもりで食べていました(笑)。

コーヒーが人生と共にある印象を受けます。小痴楽さんにとって、コーヒーはどのような存在なのでしょうか?

小痴楽小さなご褒美の時間に、必ずあるもの。コーヒーは僕にとって「休んでいい」という休憩の合図でもあり、その時間にないと困る。僕にとって、常に近くにあってほしい飲み物です。

Afterword

「自宅のインスタントコーヒーには、プラスチックのスプーンの柄をこんな風に折って入れています。かき混ぜるのは金属のスプーンを使っていますけどね、粉を足したい時に新しいスプーンを出さないといけないですから」
愛用しているこのカップは、陶芸家の友達の作品展へ行って手ぶらで帰るのも悪いなと思って買ったもの。厚さも良くコーヒーの色と合いますね。このカップだと、この盛り方で2杯くらいが僕にちょうどいい濃さです

Profile柳亭小痴楽

東京都出身。落語家
五代目柳亭痴楽の次男として育ち、16歳で落語家を志す。入門を申し出た直後に父・痴楽が病に伏したため、二代目桂平治(現・桂文治)へ入門し「桂ち太郎」として初高座に上がる。その後、父・痴楽の門下に移り「柳亭ち太郎」となり、さらに父の没後に弟弟子の柳亭楽輔の門下へ。2009年11月に二ツ目昇進を機に「三代目 柳亭小痴楽」を襲名、2019年9月に真打昇進。寄席の他に不定期に放送されている『落語ディーパー!〜東出・一之輔の噺』(NHK教育)にも出演。2019年11月には書き下ろしの初エッセイ『まくらばな』(ぴあ)を上梓した。

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