インスタントコーヒーの楽しみ方HOW TO ENJOY COFFEE

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厳しい環境で行う恐竜の化石発掘調査はインスタントコーヒーで食後の“リセット”を

厳しい環境で行う恐竜の化石発掘調査は
インスタントコーヒーで食後の“リセット”を
国立科学博物館 標本資料センター 
コレクションディレクター(兼)分子生物多様性研究資料センター長。博士(Ph.D) 真鍋 真さん

朝食のとき、必ず大きいマグカップでインスタントコーヒーを作る真鍋真さん。飲み終えなかった分はマグボトルに入れ替えて日々、研究室へ向かう。さらに、恐竜の化石調査で向かう発掘現場にも、携えるのはインスタントコーヒー。岩場や砂漠の厳しい環境でさえも、貴重な水の半分をインスタントコーヒー用に使うほど。真鍋さんの研究には欠かせないインスタントコーヒーの楽しみ方をお伺いしました。

Interview

古生物学者 真鍋 真さん

日常的にインスタントコーヒーを愛飲されているということですが、どのように飲まれているのでしょうか?

真鍋まず、朝食のときにインスタントコーヒーで500mlくらいの大きなマグカップに、なみなみと朝の一杯を作ります。そして飲み切れなかった分をマグボトルに入れ替えて研究室に出勤します。お昼を食べたあとはレギュラーコーヒーを飲みますが、15時くらいにも研究室でインスタントコーヒーを作って飲みます。もともと夜にカフェインを摂っても眠れなくなることはないので、夕食を外食した場合でも食後に飲んだり、なにかにつけて1日中飲んでいるかもしれません。

古生物学者 真鍋 真さん

味や溶き方のこだわりがありましたら教えてください。

真鍋どちらかといえば薄めに溶いていると思いますが、それもこだわりがあるわけではないと思います。昔は“インスタント”とすぐわかる味でしたが、最近はすごく美味しくなりましたからね。ただ、水との相性はあるかもしれません。そのため、以前に赴いたことがある場所であれば、現地の水に合った商品を持参します。学会の場合はホテルに置いてあっても、それがなくなったら自分の飲みたいときにコーヒーを飲めなくなります。それでは同じ状況や雰囲気作りができなくなって仕事のペースまで乱れてしまうかもしれない。しかも、現地でインスタントコーヒーを調達しても、味が好みでないかもしれません。コーヒーを飲めなかった、美味しくなかった、ということで自分の足を引っ張らないようにするためにも、好みの味のインスタントコーヒーを持っていきます。

化石の発掘現場は砂漠や岩場などで厳しい環境下になりますが、そこでもインスタントコーヒーを飲まれるのでしょうか?

真鍋飲みますよ。こだわり派の方はお湯を沸かしてフィルターでレギュラーコーヒーをいれると思いますが、僕は顆粒のスティックタイプです。最近は、水にも溶けやすくなったので、非常に重宝していますよ。現地で買った水のペットボトルにスティックタイプを入れるんですが、水によって溶け方が異なるんですよ。それでも発掘現場まで歩いている間に、リュックの中でペットボトルが揺られて1時間くらいできれいに溶けていますね。

古生物学者 真鍋 真さん

コップを使わず、ペットボトルに直接インスタントコーヒーを入れるのですね。

真鍋はい。調査ではすごく汗をかくので水は生命線で、コップを洗うために水を使うことなどできませんから。調査のときは、だいたい1人1日3~4本のペットボトルが割当てられますが、僕は味がついている飲み物のほうが好きなので、ペットボトルの水4本のうち2本はインスタントコーヒーを入れます。水よりもインスタントコーヒーのほうが、食後の口の中のちょっとしたリセットにもなりますよね。歯を磨いたあとに口をゆすぐ水ももったいないので、人によってはゆすいだ水を飲み込む人もいますが、僕はそれが嫌なので歯磨きの代わりにペットボトルに溶いたインスタントコーヒーを飲んで口の中をリセットします。だから、僕にとっては研究室でも調査でも区切りをつけるために、インスタントコーヒーは欠かせない飲み物です。

Afterword

古生物学者 真鍋 真さん
いつも愛用しているマグボトルです。朝作ったインスタントコーヒーの残りを入れ替えて持ち歩いていますが、だいたい午前中いっぱいかけて朝の一杯を飲み切る感じです。
古生物学者 真鍋 真さん
今年手がけた『恐竜博2019』など展覧会の準備中は、スタッフみんなで話し合いながら進める作業が続くので、ひと息ついて自分のペースを取り戻すためにもインスタントコーヒーで気分転換しています。
古生物学者 真鍋 真さん

Profile真鍋 真さん

東京都出身。国立科学博物館 標本資料センター コレクションディレクター
(兼)分子生物多様性研究資料センター長。博士(Ph.D)
横浜国立大学教育学部卒業。同大学院修士課程修了後、米イエール大学修士課程を経て、英ブリストル大学地学部地質学科で博士号(Ph.D)を取得。国立科学博物館地学研究部に勤務し、2016年4月より現職。恐竜など中生代の化石から読み解く爬虫類、鳥類の進化を主な研究のテーマとする。著書も『恐竜博士のめまぐるしくも愉快な日常』(ブックマン社)、『恐竜の魅せ方 展示の舞台裏を知ればもっと楽しい』(CCCメディアハウス)など多数。

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