インスタントコーヒー入門INSTANT COFFEE

インスタントコーヒーを初めて作ったのは誰ですか?
1889年、アメリカでソリュブルティー(可溶性茶)を発表した日本人、加藤サトリ博士が1901年パンアメリカン博覧会でソリュブルコーヒーを発表したことが今日のインスタントコーヒーのきっかけであるといわれております。
インスタントコーヒーの原料は何ですか。
「国際コーヒー協定」の定義によれば、コーヒー豆から可溶性固形分を抽出し、乾燥したものがインスタントコーヒーであり、原材料はコーヒー豆だけです。
インスタントコーヒーの成分は?
科学技術庁資源調査会編「五訂日本食品標準成分表」によりますと、一例として 水分3.8%、たんぱく質14.7%、脂質0.3%、炭水化物56.5%、灰分8.7%、タンニン12%、カフェイン4.0%、無機質・ビタミン微量という数字があげられています。ただし、使用するコーヒー豆の種類によって最終成分は若干異なりますし、またカフェインレス(デカフェ)コーヒーはカフェインが殆ど含まれていません。
インスタントコーヒーの標準使用量は?
一般的な使用量として、コーヒーカップの場合は、ティースプーン1杯(約2g)にお湯(140ml)が適量です。ただし、市販されているインスタントコーヒーでは、製品の特性によって推奨されている使用量が異なる場合がありますので、ラベル表記を読んで使用される事をお勧めします。
『賞味期限』が過ぎたらもう飲めないのですか?
インスタントコーヒーは乾燥しているものですから、賞味期限を過ぎているからといってすぐに品質が劣化し飲めなくなってしまうということはありません。振ってみて粉がサラサラした状態でしたら、お召し上がりいただいても差し支えないでしょう。しかし、おいしくお召し上がりいただくためには、賞味期限内に飲みきっていただくことをお勧めします。
開封後の賞味期間は?
開封後は高温、湿気を避けて保管し、使用毎に蓋をしっかり閉めて保存すると共に、約1ヶ月で使い切る方が美味しくお飲みいただけます。
コーヒーに白いクモの巣のようなものが見えるのですが?
それは、「カフェインの析出」といわれる現象と思われます。カフェインがコーヒー粒子の表面に白い針状の結晶となって現れる現象で、カビあるいはクモの糸のように見えたり、またコーヒーパウダーがつらなったりします。この現象は、開封、未開封を問わず、保存場所の湿度や高温などの影響を受けたり、開封後、長期間静止状態で置かれたりした場合に起こります。軽度の場合は瓶ごと振っていただくと元に戻ることがありますが、それでも戻らないような場合は、本来の味・香りをお楽しみいただくことができません。なお、カフェインは、コーヒーに本来含まれている成分ですので、お体に害があるようなことはございません。
インスタントコーヒーに虫がついたり腐ったりはしませんか?
水分が極めて少ない(約2~4%)ため、虫がつきにくく、経時的に風味の変化はあっても腐敗することはありません。
コーヒーの液面に油が浮いているのですが?
コーヒー豆にはもともと油分(10~12%)が含まれています。この油分は、レギュラーコーヒーやインスタントコーヒーにも含まれており、作られたコーヒーの液面にも少し浮きますが、品質に問題はございません。
カフェインレス(デカフェ)コーヒーは、どうやってカフェインを取り除くのでしょうか?
コーヒー生豆を水に浸して水溶性のカフェインを取り出しやすくした後、最終的にカフェインだけを取り除いていきます。その方法として近年多くの方法が開発されましたが、一例として水溶液から特殊な樹脂層や活性炭を用いてカフェインを吸着させる方法や炭酸ガスを用いてカフェインを除去する方法など、溶剤等を一切使用せずカフェインを除去する方法が確立しています。
内蓋シールの上手なはがしかたを教えてください。
内蓋シールは、ふちの部分を残しながら、ナイフ等で完全に切り取っていただくのが一番です。シールの一部をスプーンが入る程度に丸く切り取っていただいてもよいでしょう。こうしていただくと、瓶とキャップに隙間ができず、蓋がぴったり閉まるからです。
コーヒーにふくまれるカフェインは、どんな働きをもつのでしょうか?
コーヒーにふくまれるカフェインは以下のような働きがあります。
  1. さわやかな朝の目覚めを助ける
  2. 仕事や勉強の能率をアップ
  3. 疲労回復に役立つ
  4. 消化を助ける
  5. 血行を良くし身体を暖め、酸素をたくさん吸収する
    (スポーツのウォーミングアップに)
  6. 二日酔いに効く
  7. 口臭を防ぐ
コーヒーは、一日に何杯ぐらいなら飲んでも良いのでしょうか?
コーヒーには中毒性もありませんし、禁断症状もありません。個人差が大きいので、自分の適量に合わせて「楽しくおいしく飲む」ことが大切です。
コーヒーが胃に良くないのは本当ですか?
普通に飲んでいる限り、コーヒーが胃を悪くすることはありません。でも、飲み過ぎるのはよくありません。体調に合わせて適量を飲むことが大切です。
コーヒーは、子どもは何歳くらいから飲めますか?
妊娠中、また授乳中に、コーヒーを飲んでもよいでしょうか?
お子様は基本的にはお控えいただくようお勧めしておりますが、小学生以上のお子様ならば、ミルクをたっぷり入れて、薄めのコーヒーをお召し上がりください。また、妊娠中や授乳中のお母様は、あまり神経質になることはありませんが、カフェインレス(デカフェ)コーヒーや、ミルクたっぷりのカフェオレをゆっくりとお楽しみ下さい。